Classici giapponesi con furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Leggi 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) di Nakajima Atsushi (中島 敦) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.032 caratteri · 158 schermate
この対比が心を傷ませてならぬ。
五月×日
朝、胃痛ひどく、阿片丁幾服用。ために、咽喉が涸き、手足の痺れるような感じが頻りにする。部分的錯乱と、全体的痴呆。
最近アピアの週刊御用新聞が盛んに私を攻撃し出した。しかも、ひどく口汚く。近頃の私は最早政府の敵ではない筈で、事実、新長官のシュミット氏や今度のチーフ・ジャスティスとも、かなり巧く行っているのだから、新聞を唆しているのは領事連に違いない。彼等の越権行為を私が屡々攻撃しているからだ。今日の記事など、実に陋劣だ。初めは腹が立ったが、近頃は寧ろ光栄を覚えるくらいだ。
「見よ。これが俺の位置だ。俺は森の中に住む一平凡人だのに、何と彼等が俺一人を目の敵にやっきとなることか! 彼等が毎週繰返して、俺には勢力が無いと吹聴せねばならぬ程、俺は勢力を有っている訳だ。」
攻撃は街からばかりではない。海を越えて遥か彼方からもやって来る。こんな離れ島にいても尚、批評家共の声は届くのだ。何と色々な事を言う奴が多いことだ! おまけに、褒める者も貶す者も、共に誤解の上に立っているのだから遣り切れない。褒貶に拘わらず兎に角私の作品に完全な理解を示して呉れるのは、ヘンリイ・ジェイムズ位のものだ。