Classici giapponesi con furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Leggi 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) di Nakajima Atsushi (中島 敦) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.032 caratteri · 158 schermate
十二
俺は俺の為に書く。たとえ、一人の読者が無くなろうとも、俺という最大の愛読者がある限りは。愛すべきR・L・S・氏の独断を見よ!」
事実、作品を書終えるや否や、彼は作者たることを止めて、其の作品の愛読者になった。誰よりも熱心な愛読者に。彼は、まるで、それが他の誰か(最も好きな作家)の作品であるかのように、そして、其の作品のプロットも帰結も何も知らない一人の読者として、心から楽しく読耽るのである。それが、今度の「退潮」に限って、我慢にも読みつづけられなかった。才能の涸渇だろうか? 肉体の衰弱による自信の減退だろうか? 喘ぎながら、彼は、殆ど習慣の力だけで、とぼとぼと稿を続けて行った
十二
一八九三年六月二十四日
戦争近かるべし。
昨夜、我が家の前の道を、ラウペパ王が面を覆み、騎乗して、何用のためか、あわただしく走り過ぎた。料理人が確かにそれを見たという。
一方、マターファはマターファで、毎朝眼を覚ますと、必ず、昨夜迄は無かった新しい白人の箱(弾薬箱のこと)に取囲まれているのを見出すという。何処から集まって来るのか、彼にも分らないのだ。
武装兵の行進、諸酋長の来往、漸く繁し。