Classici giapponesi con furigana
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えんちょうのぼたんどうろう
円朝の牡丹灯籠
田中 貢太郎
Leggi 円朝の牡丹灯籠 (えんちょうのぼたんどうろう) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7815 caratteri · 16 schermate
良石和尚は新三郎を己の室へ通して其の顔を見ていたが、
「おまえさんの因縁は、深いわけのある因縁じゃ、それはただいちずにおまえさんを思うている幽霊が、三世も四世も前から、生きかわり死にかわり、いろいろの容を変えてつきまとうているから、遁れようとしても遁れられないが」
と云って、死霊除のお守をかしてくれた。それは金無垢で四寸二分ある海音如来のお守であった。そしてそれとともに一心になって読経せよと云って、雨宝陀羅尼経という経文とお札をくれた。
新三郎は良石和尚にあつく礼を云って帰って来たが、帰ってくると早速勇斎に手伝ってもらって、和尚の云ったようにお札をいたる処に貼り、海音如来のお守を胴巻に入れて首にかけ、蚊帳を釣って其の中で経文を読んでいた。
其のうちに夜になって、カラコン、カラコンと云う下駄の音が聞えて来た。新三郎は一心になって経文を唱えていたが、やがて駒下駄の音が垣根の傍でぴたりととまったので、恐るおそる蚊帳から出て雨戸の節穴から覗いてみた。いつものようにお米が牡丹燈籠を持っている後に、文金の高髷に秋草色染の振袖を著たお露が、絵の中から抜け出たような美しい姿を見せていた。