Classici giapponesi con furigana
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ちからもち
力餅
島崎 藤村
Leggi 力餅 (ちからもち) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 65.974 caratteri · 130 schermate
九 たけくらべの里
」
と言って、海の神さまは漁師たちの耳にささやきますとか。おそらく、海の神さまはこの漁師たちを自分の子供のように思ってくださるでしょう。大きな海のような広い心でもって、漁師たちの言うことをも聞いてくださるでしょう。そして、海の愛ということを教えてくださるでしょう。
九 たけくらべの里
たけくらべの里とは近江と美濃の国境にありまして、両国の山々がたけくらべするように見えるところから、その名があります。この国境では、国と国とが寝ながらお話のできるくらいですから、両国の山々も背くらべをしては楽しむほど仲がいいところです。
そこへいたずらな雲が山々の上を通りかかりました。この雲は近江と美濃の国境の空を通るたびに、山と山とが仲よく見えるので、持ち前のいたずらすることの好きなくせを出したくなりました。ところが、雲だけでは、どんなに低くたれさがって行っても、そうはふざけられません。そこで雨と霧を連れてきて、みんなで遊ぼうとしたのです。さあ、雨はザアザア降る、霧は山のすそのほうまで幕を張り回す。雲は雲でおもしろがって駆け回る。これには両国の山々もへいこうして、いたずらな雲が通りすぎるまで、すっかりかくれひそんでしまいました。