Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんじゃくかく

化鳥・三尺角 他六篇

泉 鏡花

Leggi 化鳥・三尺角 他六篇 (さんじゃくかく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.536 caratteri · 27 schermate

Aozora Bunko

この度のは、一昨日の朝から懸った仕事で、ハヤその半を挽いた。丈四間半、小口三尺まわり四角な樟を真二つに割ろうとするので、与吉は十七の小腕だけれども、この業には長けて居た。

目鼻立の愛くるしい、罪の無い丸顔、五分刈に向顱巻、三尺帯を前で結んで、南の字を大く染抜いた半被を着て居る、これは此処の大家の仕着で、挽いてる樟もその持分。

未だ暑いから股引は穿かず、跣足で木屑の中についた膝、股、胸のあたりは色が白い。大柄だけれども肥っては居らぬ、ならば袴でも穿かして見たい。与吉が身体を入れようという家は、直間近で、一町ばかり行くと、袂に一本暴風雨で根返して横様になったまま、半ば枯れて、半ば青々とした、あわれな銀杏の矮樹がある、橋が一個。その渋色の橋を渡ると、岸から板を渡した船がある、板を渡って、苫の中へ出入をするので、この船が与吉の住居。で干潮の時は見るも哀で、宛然洪水のあとの如く、何時棄てた世帯道具やら、欠擂鉢が黒く沈んで、蓬のような水草は波の随意靡いて居る。この水草はまた年久しく、船の底、舷に搦み附いて、恰も巌に苔蒸したかのよう、与吉の家をしっかりと結えて放しそうにもしないが、大川から汐がさして来れば、岸に茂った柳の枝が水に潜り、泥だらけな笹の葉がぴたぴたと洗われて、底が見えなくなり、水草の隠れるに従うて、船が浮上