Classici giapponesi con furigana
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こどものかなしみ
号外・少年の悲哀 他六篇
国木田 独歩
Leggi 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.584 caratteri · 59 schermate
文公は続けざまに三四杯ひっかけてまたも頭を押えたが、人々の親切を思わぬでもなく、また深く思うでもない。まるで別の世界から言葉をかけられたような気持ちもするし、うれしいけれど、それがそれまでの事である事を知っているから「どうせ長くはない」との感じを、しばしの間でもよいから忘れたくても忘れる事ができないのである。
からだにも心にも、ぽかんとしたような絶望的無我が霧のように重く、あらゆる光をさえぎって立ちこめている。
すき腹に飲んだので、まもなく酔いがまわり、やや元気づいて来た。顔を上げて我れ知らずにやりと笑った時は、四角の顔がすぐ、
「そら見ろ、気持ちが直ったろう。飲れ飲れ、一本で足りなきゃアもう一本飲れ、わしが引き受けるから。なんでも元気をつけるにゃアこれに限るッて事よ!」と御自身のほうが大元気になって来たのである。
この時、外から二人の男が駆けこんで来た。いずれも土方ふうの者である。
「とうとう降って来やアがった。」と叫んで思い思いに席を取った。文公の来る前から西の空がまっ黒に曇り、遠雷さえとどろきて、ただならぬけしきであったのである。
「なに、すぐ晴ります。