Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Leggi 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.123 caratteri · 643 schermate

Aozora Bunko

無暗に笑うと死ぬ事があるぜ」

「冗談云っちゃいけない。笑う門には福来るさ」

「昔し希臘にクリシッパスと云う哲学者があったが、君は知るまい」

「知らない。それがどうしたのさ」

「その男が笑い過ぎて死んだんだ」

「へえー、そいつは不思議だね、しかしそりゃ昔の事だから……」

「昔しだって今だって変りがあるものか。驢馬が銀の丼から無花果を食うのを見て、おかしくってたまらなくって無暗に笑ったんだ。ところがどうしても笑いがとまらない。とうとう笑い死にに死んだんだあね」

「はははしかしそんなに留め度もなく笑わなくってもいいさ。少し笑う――適宜に、――そうするといい心持ちだ」

鈴木君がしきりに主人の動静を研究していると、表の門ががらがらとあく、客来かと思うとそうでない。

「ちょっとボールが這入りましたから、取らして下さい」

下女は台所から「はい」と答える。書生は裏手へ廻る。鈴木は妙な顔をして何だいと聞く。

「裏の書生がボールを庭へ投げ込んだんだ」

「裏の書生? 裏に書生がいるのかい」

「落雲館と云う学校さ」

「ああそうか、学校か。随分騒々しいだろうね」

「騒々しいの何のって。碌々勉強も出来やしない。