Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Leggi 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.123 caratteri · 643 schermate

Aozora Bunko

もっとも顔は名前ほどでもない、ちょっと表へ出て一二町あるけば必ず逢える人相である。

「叔母さん今日は」と茶の間へつかつか這入って来て、針箱の横へ尻をおろした。

「おや、よく早くから……」

「今日は大祭日ですから、朝のうちにちょっと上がろうと思って、八時半頃から家を出て急いで来たの」

「そう、何か用があるの?」

「いいえ、ただあんまり御無沙汰をしたから、ちょっと上がったの」

「ちょっとでなくっていいから、緩くり遊んでいらっしゃい。今に叔父さんが帰って来ますから」

「叔父さんは、もう、どこへかいらしったの。珍らしいのね」

「ええ今日はね、妙な所へ行ったのよ。……警察へ行ったの、妙でしょう」

「あら、何で?」

「この春這入った泥棒がつらまったんだって」

「それで引き合に出されるの? いい迷惑ね」

「なあに品物が戻るのよ。取られたものが出たから取りに来いって、昨日巡査がわざわざ来たもんですから」

「おや、そう、それでなくっちゃ、こんなに早く叔父さんが出掛ける事はないわね。いつもなら今時分はまだ寝ていらっしゃるんだわ」

「叔父さんほど、寝坊はないんですから……そうして起こすとぷんぷん怒るのよ。