Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Leggi 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.123 caratteri · 643 schermate

Aozora Bunko

けれども地蔵様は動かないんですって、平気でいるんですとさ。それで法螺吹は大変怒って、巡査の服を脱いで、付け髯を紙屑籠へ抛り込んで、今度は大金持ちの服装をして出て来たそうです。今の世で云うと岩崎男爵のような顔をするんですとさ。おかしいわね」

「岩崎のような顔ってどんな顔なの?」

「ただ大きな顔をするんでしょう。そうして何もしないで、また何も云わないで地蔵の周りを、大きな巻煙草をふかしながら歩行いているんですとさ」

「それが何になるの?」

「地蔵様を煙に捲くんです」

「まるで噺し家の洒落のようね。首尾よく煙に捲いたの?」

「駄目ですわ、相手が石ですもの。ごまかしもたいていにすればいいのに、今度は殿下さまに化けて来たんだって。馬鹿ね」

「へえ、その時分にも殿下さまがあるの?」

「有るんでしょう。八木先生はそうおっしゃってよ。たしかに殿下様に化けたんだって、恐れ多い事だが化けて来たって――第一不敬じゃありませんか、法螺吹きの分際で」

「殿下って、どの殿下さまなの」

「どの殿下さまですか、どの殿下さまだって不敬ですわ」

「そうね」

「殿下さまでも利かないでしょう。法螺吹きもしようがないから、とても私の手際では、あの地蔵はどうする事も出来ませんと降参をしたそうです」