Classici giapponesi con furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Leggi 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) di 森田 草平 (もりたそうへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 56.183 caratteri · 112 schermate
一人の母にさえ別れては、こうしているのが女の身では心細うてなりませぬ」と、男の膝に縋ってかき口説いた。
「そう言やるのももっともじゃが、わしも今では他人の家に厄介になってる身……」
「では、どうぞあなたがここへ引移ってくださいませ。こんな穢い所でお気の毒ですが、たとい賃仕事をしてなりとも、わたしはわたしで世過ぎをして、あなたに御迷惑は懸けませぬ」と、女の腰はなかなか強い。
これには小平太も当惑した。心の中では、こうしてだんだん身抜きのできない深みへはまってきた自分の愚しさが、何よりもまず悔いられた。が、今となってはどうにもしかたがないので、一時遁れの気休めに、
「それもそうだが、わしもいつまで浪人をしているつもりでもない。戸田様に御奉公をしている兄にも頼んで、方々へ渡りがつけてあるから、近いうちには何とか仕官の途も着こうかと思っている。その前に内密でそなたといっしょにいることが、骨折ってくれている兄にでも知れたら悪い。たとい一合二合の切米でなりとも、主取りさえできたら、きっと願いを出して、表向きそなたを引取るようにするから、それまでのところは、寂しかろうが、このまま御近所の世話になっていてもらいたい。