Classici giapponesi con furigana
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よつや、あかさか
四谷、赤坂
宮島 資夫
Leggi 四谷、赤坂 (よつや、あかさか) di 宮島 資夫 (みやじますけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8947 caratteri · 18 schermate
津の守附近
けだし、どの横丁にも各自固有の名称があったらしい。
塩町に近く、津の守へ曲る角から二、三軒目に、伊勢虎がある。今は町の向う側まで突き抜けて堂々たる料理店になっているが、私の子供の時分には、四谷でただ一軒の鰻屋だった。伊勢虎の鰻、都寿司、福本のそば、そんなものがたまさか、麻布、神田、本郷などから訪ねて来る、親戚の婦人などへの饗応のたねだった。今から思うと如何にも単調で変化の乏しい生活だった。こちらから出掛けて行っても、麻布に鳴門寿司だとか、更科とか、神田は神田川の鰻だとか、何れも同じような物であったが、その代り、どこかにローカル・カラーといって好いような、食物の上にも著しく異なった個性が現れていたようである。
伊勢虎の横を曲ってから、更に裏通りへ入って芸妓屋町のあたりへくると、私は全く往時を追想する手がかりも失ってしまう。四谷見附の土手には松があるし、大木戸には御苑の森があるが、ここにはもう、滝も池もとうの昔に姿を消して、ただ、盆地のへこみの底の底まで一杯に家が建っているだけだ。
津の守附近
私は先日四谷廻りをした時、伊勢虎の二階でT君とその事を語り合った。