Classici giapponesi con furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Leggi 回想録 (かいそうろく) di 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.774 caratteri · 71 schermate
貧乏の最中だから仕方がなかったけれども、智恵子はそれを惜しがった。「蝉」は大分拵えたが、之も行先が分らないし、「栄螺」も全然分らない。「栄螺」は父から金を貰うので、百円位で買ってくれと言ったら、父は面白いから預っておこうと言ってとってくれた。そしたらある百貨店の美術部の人が父のところに来て、何百円とかで売れたといって父がその金を持って来てくれたことがあった。父は私のものがそんなに高く掛引なしに欲しい人があって売れたということでびっくりして居た。それ迄は私の仕事など「勝手なものを拵えている。」などとよく人に言っていたから、無論値段などありはしないと思っていたのである。
首は可成作ったが、半分以上は父の仕事の下職のようにしてやっていたから、半ば父の意志が入って居り、数は沢山拵えたけれど自分の作には入らない訳だ。私が土で原型を拵えても、それを鋳金にしたり木彫にうつしたりする時に無茶苦茶に毀されて了う。法隆寺の佐伯さんの肖像なども父の名で私が原型を拵えたものだが、出来上ったものはまるで元のものとは違う。佐伯さんの顔は丁度お婆さんみたいな柔和な顔でそれでいて非常に強いのである。