Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate

Aozora Bunko

それには、どうしても、いま現に利用しつつあるところのこの半壊の囲炉裡を修理して、これに格子か、或いは櫓を載せて、そうして炬燵の形式にすることが最も簡単で、そうして効果のあることだと思い当ったらしく、無論もうその時はぐんにゃりとなった、抱きすくめた女の身体を放してやり、それから炉べりに向って新しい煖炉の仕かけのために、一心に工夫を凝らしはじめました。

逃げるなら、この隙に――といったところで、どうにもなるものではありません。叫べば口を抑えられてしまい、動けば抱きすくめられてしまい、走れば追い越されてしまう。どうにもこうにも仕様はあるべくもないことを、娘は百も合点して、そうしてなお一層、甘ったるく持ちかけるようです。

「ねえ、マドロスさん、お炬燵が出来たらば、手風琴を弾いて唄を聴かせて頂戴、何でもいいわ、あなたのお得意のものをね。淋しいから陽気なものがいいでしょう、思い切って陽気な、賑やかな唄を聴かせて頂戴な。でも、淋しいのでもかまわない」

こう言われて、マドロスが全く相好を崩し切って、六尺の身体が涎で流れ出しました。

十七

相好を崩し、涎で身体をただよわせながら、マドロスが言いました、