Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
薄明りながら火をともして、その中に隠れている人があるらしい。
さしったりと、兵馬は胸をおどらせました。そのまま、蒲団を押しくずして乱入しようかとさえ思いましたが、それでも前後を思案するの区別だけは残して、さて、中をつきとめるには、どういう手段を取ったらよいか。無茶に乱入すれば敵の備えがないともいえぬ。尋常に訪うては、いよいよ敵に警戒を与えるばかり。雨戸越しにでもはいる手段はないかと、調べてみたが、これもおぼつかない。
ぜひなく、兵馬は、この蒲団の砦に向って正面攻撃を行うほかはないと思い、小提灯をたのみに、充分の用意をもって、一方から、その蒲団を崩しにかかりました。
兵馬が、二三枚の蒲団を崩した時分に、中ではフッとその火影が消えてしまいました。ふき消したものに違いない。
こちらの侵入を気取って、非常に狼狽しているように思われる。狼狽したからとて、逃げ場はあるまい、はいるに不便なところは、出づるにも不便なはず。兵馬は、前以てこれを見届けておきました。
そうして、一方の手で、ふとんのとりでを崩し崩して行く間に、洞然として、遮るもののなきところに達しました。