Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate

Aozora Bunko

「おや――」

お雪は蛇にでも覘われたように、忽ち足を引っこめて、

「何になさるのです、白樺の皮じゃありませんか」

「ええ、ちょっと手ずさみです。いや、手ずさみではありません、これからは一世一代の発明として、実用に供してみようという準備の細工なんですが」

「まあ、鳩をみんなお出しになって、並べてしまいましたね」

「ええ、その鳩のために、この白樺の皮の工夫があるのです」

「何になさいます」

「まあ、おすわりなさい、少しぐらいいいでしょう、ほんとに暫くでしたから、まあお話ししていらっしゃい、お茶をいれて、蕎麦饅頭を御馳走します」

「どうぞ、おかまい下さいますな」

「まあ、お話しなさい、それに、この大発明について、あなたのお知恵も拝借したいと思っていたところですから」

「わたしに知恵なんてございませんが、当ててみましょうか」

「当てて御覧なさい」

「この鳩に持たせる軽い文箱を、その白樺の皮でこしらえようとして、苦心していらっしゃるのでしょう」

「図星!」

賢次は、わが意を得たりとばかり喜んで、

「お雪ちゃんの頭のいいことは、今に始まったことじゃないが、全く恐れ入ったものです、それに違いないのです、よくそこまで想像が届きましたね」