Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate

Aozora Bunko

「なに、頭のいいこともなにもあるものですか、あなたはこのごろ、しょっちゅう、そうおっしゃってじゃありませんか、この三つの籠のうち、一つは飛騨の平湯行、一つは信州の松本行、一つは尾張の名古屋行だが、これに持たせてやる文箱が無い、文箱が無くては、鏡山のお初でさえ困るだろうから、ひとつこの鳩に持たせる文箱を工夫してやりたいなんぞと、口癖のようにおっしゃっていらっしゃったではありませんか」

「そうでしたかね、そんなことを口走りましたかね、あんまりのぼせていたものですから、自分では気がつきませんでした」

「そうして、御工夫がつきましたの、その発明とやらが成就なさいましたの」

「成就はしませんが、目鼻は明いたようなものです、御覧なさい……」

北原賢次は、薄目になめした皮で、小さな目籠のようなものを仕立てたのを、取り上げてお雪の目の前に出し、

「これなら、この平和の使に持たせてやっても荷にはなりますまい。この程度に薄めて、この裏へ通信の文字を認めるんです、そうしてこうクルクルと捲いて、鳩の風切羽か、足のところへそっと結びつけるのですな、そうすれば、紙と違って、雨に逢っても、まず大丈夫だろうと思うんです」