Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate

Aozora Bunko

「どこへ逃げましょうね」

「どこと言って俺にも当はねえ、山の方へ逃げてみよう」

「友さん、竿をどうしたの」

「ばかばかしいやい、宇治山田の米友が商売物の竿を召し上げられちゃった」

「誰かにあれを取られたの」

「そんなことはどうでもいい、早く逃げなくちゃいけねえ、玉ちゃん、俺の背中へ乗っかりねえ」

「わたしだって歩けますよ」

「歩けるたって世話が焼けていけねえ、引担いで行くから遠慮をしなさんな」

「でも、こんな大きな姿をして負さってはきまりが悪いから、歩けるだけ歩きますよ」

「きまりが悪いどころの話じゃねえ、お前と俺はここを逃げると二度とふたたび、この土地へ足を踏ん込めねえんだ、山へ逃げ込めば山ん中で当分かくれて里へは出られねえんだ、だからここに有合せものの栗でも薯でもお米でも、みんなこの袋へ入れて俺らが担いで行くよ」

「そうしましょう、それにしてもわたしはムクのことが心配になる」

「心配しなさんな、俺らが町のやつらを嚇しといたから、やつらもムクを殺しはしめえ、生きていりゃあ、ムクのことだから、山ん中にいようと谷底に隠れていようと、あとを尋ねて来るからなあ」

「ほんとにそうだといいけれど」