Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate
「そうに違えねえ」
これらの連中の頭は実に単純を極めておりました。お玉は何の故にして自分が召捕りに来られたのだかわからない。米友もまたもとよりそれがわからない。おたがいにわからない同士で逃げ出したり助けに行ったり、泣きごとを言ったり啖呵を切ったりしている。彼等にとっては人間の出来事も偶然の天災も同じことで、地震、雷、火事の場合と同じように、当面のことだけ逃げたり避けたり反抗したりしていればよいつもりでいるのでした。
お玉には笠を被せて、身なりもなるべくお玉でないようにし、米友もまた笠を被って人目を隠し、袋へはあり合せた食料や日用品を詰め込んで肩にかけて飛び出しました。
「玉ちゃん、俺らは考えたがな、山へ逃げ込むよりもだな、これからずっと南へ行って野見坂峠というのを越すと鵜倉という浜辺へ出るからな、その浜辺から船へ乗って逃げようじゃねえか、船へ乗っちまえばお前、熊野へ行こうと宮へ行こうと勝手なもんだ、役人だって、それまで追いかけちゃ来られねえんだ」
米友がこう言い出したのは、宮川をズンズンさかのぼって、川口というところから中の郷へ来かかった時分でありました。