Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate

Aozora Bunko

神尾はそれを見て、

「どこの何者か知らんが、危急と見受ける故、ともかくも一応助けて取らせる。滝田、幸い駕籠が二つ空いている、それへこの者を載せてやれ」

「畏まりました。これ、殿様がお助け下された上に、この乗物をお貸し下さる、有難く心得てこの中へ入れ」

「何から何まで有難うございます、それでは御遠慮なしに、お言葉に甘えまして、どうか御免下さいまし」

お絹を乗せてつれて帰るべき乗物へ、怪しい奴を乗せてやりました。怪しい奴はすなわちがんりきの百蔵であります。

そうしておいて神尾は、

「もし能登守の手の者が何とか尋ねても、知らぬ存ぜぬと言ってしまえ、むつかしくなれば拙者が応対に出る、其方たちは取合わずに乗物を進めろ」

果していくばくもなく、神尾主膳の一行の前にバラバラと駆けて来たのは、駒井能登守の手の与力同心とお手先の者共でありました。

「失礼ながらそのお乗物、暫らくお待ち下されたい」

「何の御用でござる」

「ただいま、一人の怪しき者を追い込んで参りましたところ、この辺にて姿を見失い申した、もしやお見かけはござらぬか」

「とんとお見受け申さぬ」

「はて」

と言って能登守の手の者は、挨拶に出た主膳の家来どもを怪訝な眼でながめ、