Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
「そこで何を商売に?」
「それはあの……」
かわいそうにお君は、また行詰ってしまいました。
その時、温和しく軒下に坐っていたムクは、何に気がついたのか頭を上げて外を見ました。築山の向うの方を暫らく見込んでいたのが、やがて立ち上ってのそのそと雨の中を歩いて行きました。それが様子ありげでしたから、お君もお銀様も共に犬の行く方をながめました。その時に、
「姉様」
と言って庭の方からこの場を覗いたものがあります。
「三郎さん、ここに来てはいけません」
とお銀様は叱るように言いました。
「それでも……」
「お帰りなさい、それにまあ、雨の中を傘もささないで」
お銀様は呆れて見ていました。お君はやはり呆れたけれど、これはただ見ているわけにはゆきません。そこへ来たのは十歳ばかりの男の子であります。中剃を入れないで髪をがっそうにしていました。和かい着物に和かい袖無羽織を着て、さきに姉様と呼んだことから見ても、またお銀様が三郎さんと呼んだことから見ても、これはお銀様の弟の三郎様に違いないと思いました。それであるのに誰も附人なしに、一人で雨の中を笠も被らないで大人の下駄を穿いてそこへ、