Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
十両と少しの金を尋ね出さなければ、米友は御主人の家へ帰ることができないのです。
神田と浅草の方面をあてもなく歩き廻っていたが、当のないことはどこまで行っても当がないから、一ぜん飯を食べて腹をこしらえて、再び柳原通りの和泉橋の袂へ戻って来ました。
「詰らねえ」
この時、後ろの方から蓙のような巻いたものを抱えて、三人連れの女がやって来ました。その三人の女をよく見ると、その一人は手拭を被らないで、頭の上へ御幣のような白紙を結んでいます。その白紙がひらひらと河岸の夕風で踊っているところが、なんとなく目につきました。
「ちょいと旦那」
呼びかけられて米友は、眼をパチパチしました。
「もし、小柄で華奢なお方」
「ナニ」
米友は、たしかに聞いた声だと思いました。
「何をそこで考えているんですよ」
「少し探し物があるんだ」
「おや、探し物?」
と言った女は、ズカズカと米友の傍に寄って来ました。
「そこに突立っていたって、探し物は出て来やしませんよ、歩いてごらんなさい、小柄で華奢で歩よのお上手なお方」
「おや、お前は……」
「探し物というのはお金でしょう、鬱金の財布に入れたお金のことでしょう、それをお前さんは探しておいでなさるんでしょう」