Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Leggi 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 264.133 caratteri · 524 schermate
米友は、ぬっとその潜り木戸へ頭を突込みました。お君が雪洞を差しつけて、入って来た米友を見ると、自分の身体よりも大きな男を一人背負って、手には棒を杖について、
「君ちゃん、久しぶりだな」
「友さん、よく尋ねて来てくれたねえ」
お君にとって米友が不意に訪ねて来てくれたことは、兄弟が訪ねて来たより以上の嬉しさでもあり頼もしさでもあります。米友をもてなす時のそわそわとした素振を見れば、お君はほんとうに子供らしくなってしまうのでありました。
お君は打掛などは大急ぎで脱いでしまいました。それでも髪だけは片はずしであることが不釣合いだともなんとも気がつかないほどに、米友をもてなすことに一心になってしまいました。
お君が米友を案内して来たのは、自分の部屋とは離れた女中部屋の広い明間であります。
米友の背負って来た連れの大病人は大切に二人で荷って、蒲団の上に寝かせて、薬を飲ませておきました。
「友さん、いつお前江戸を立ってどうして甲府へ来たの。来るならば来るように、飛脚屋さんにでも頼んで沙汰をしておいてくれればいいに」
「冗談言っちゃあ困る、飛脚屋に頼むにもなんにも、からきりお前の居どころが知れねえじゃねえか、それがためにずいぶん俺らは心配したぜ。