Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
金助の白状は嘘か真実か知らないが、神尾主膳が恨みの者の手によって生捕られたことは、信じ得べき根拠があるようです。
けれども、それは兵馬が強いて突き留めたいことではありません。神尾が果して机竜之助を隠匿っているかいないかということを知りたいのが、兵馬の唯一の望みであります。しかし、不幸にしてそれは金助が全く知らないことでした。兵馬の失望したのは、全く竜之助は神尾の屋敷にいなかったと見るよりほかは仕方がないからであります。少なくともあの火事の晩に避難した者の中には、机竜之助があったと想像することはできませんでした。
「そういうわけでございますからね、私共は実は金の蔓を失ったわけなんでございますよ、神尾の殿様を種無しにしたんじゃ、これから先が案じられるのでございましてね、山ん中へ探しに行こうかとこう思ってるんでございます」
金助はようやく起してもらって、こんな愚痴を言いました。
「お前は今、どこに奉公しているのだ」
「私でございますか、私は今はどこといって奉公をしているわけではねえのでございます、神尾の殿様のお出入りで、どうやらこうして気儘に飲食ができて、ブラブラ遊んでいるのでございますよ、当分は、躑躅ヶ崎のお下屋敷の片っ端をお借り申して、あすこに住んでいるのでございます」