Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate

Aozora Bunko

つまり二人はここで相対坐の形となりました。

「君も一つ」

紅茶の一杯を少年に与えて、自分はその一杯を啜りながら、この少年を相手に閑談を試みんとする。少年は、すすめられるままに推戴いて、その紅茶の一杯に口を触れ、神妙に主人の眼を見ていると、駒井甚三郎は以前の一巻の書物を取り出して、左の片手に持ち、右の手は鉛筆を取って卓の上のノートに置くと、少年はその鉛筆に向って熱心に眼を注ぎます。その時、駒井は鉛筆をノートの上に走らせて、

「基督ハ何国ノ人?」

と書き記すと少年は眼をすまして、

「ユダヤいう国、ベツレヘムいうところでお生れになりました」

これは訛りのある日本語です。駒井は続いて紙の上に、

「生レタノハ何年ホド昔」

「千八百――年、西洋の国では、その年が年号の初めです」

「ソレデハ基督ハ西洋ノ王様カ」

「いいえ」

「ソレデハ猶太ノ王様カ」

「いいえ」

「ソレデハ基督ハ何者ノ子ダ」

「大工さんの子であります」

「大工ノ子。ソレデハ西洋デハ、大工ノ子ノ生レタ年ヲ、年号ノ初メニスルノカ」

「左様でございます」

「基督トイウ人ハ、ソンナニ豪イ大工デアッタノカ」

「大工さんの子としてお生れになりましたけれども、基督様は救世主でございました、神様の一人子でございました」