Classici giapponesi con furigana
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てんさいけいまい
天才兄妹
野村 胡堂
Leggi 天才兄妹 (てんさいけいまい) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9891 caratteri · 20 schermate
国際強盗団の一味は、昨夜私の帰りを待ち受けて、四五人で脅迫して、ヴァイオリンの箱を開けさせましたが、私の持って居るのは正真正銘のストラドヴァリウスですからいくら探しても宝石があるわけはありません。とうとう、宝石はもうとうに米国へ送ったと言ったのを信じて、漸く私を許してくれたようなわけです。立花さん、有難う御座いました。さぞ御迷惑をなすったでしょうが、国の為、同胞の為に、こんな危いところをこぎ抜けた私の真心に免じて、どうぞ許して下さい」
ベーカーの顔には、よしや相手が、冷たい石っころでも感動せずには居られないような、火のような真情が燃えて居ります。
「わかりました。ベーカーさん、貴方の国を救う真心を思うと私の演奏会などは、どうなったところで物の数でもありません」
「有難う立花さん」
二人は固く固く手を握り合って、その上に、熱い涙をさえふりそそぎました。
「本当のストラドヴァリウスは此処にあります、御安心下さい。国際強盗団の連中に、宝石の事はわかるでしょうが、ヴァイオリンの事はわかりませんから、これは持って行こうともしなかったのです」
「そのダイヤ百顆よりも、私はこの一挺のヴァイオリンが欲しかったのです、ベーカーさん有難う、ダイヤはどうぞお持ち下さい」