Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選
野村 胡堂
Leggi 奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.249 caratteri · 62 schermate
のですよ、昔々、石弓(弩)というものを戦のとき使ったというが、板に弓を留めて射ると、かなりの重いものでも、狙い違わず遠くへ射込める、庇にそれを仕掛けて石の代りに槍の中心をつがえ、着換をして、これから寝ようとしている内儀さんの首を射た」
「――」
聴く人は固唾を呑むばかり、平次の絵解きは誰も想像もしなかった程の変ったものです。
「目釘の穴に長い紐が付いているから、槍はすぐ手繰り寄せられる、お嬢さんが八五郎と話しているあいだ、御主人の出かけるのを待っての仕事だ、店で帳合をしていると思うから、誰も為之助の仕業とは気がつかない。――憎いのは下手人の疑を主人に被せようとした細工だ。証拠を隠すより証拠をバラ撒く方が楽だと知った悪智恵だろう」
平次の説明は、行届きます。
「一万両は、どこに隠してあるんだ」
「いや、それは」
平次は憑かれたように立ち上がる主人を押えました。
「それは、この私のものだ」
「いや違う、先代松前屋のもので、お嬢さんのお君さんのものに違いあるまい、町役人五人組立ち会いの上で引渡そう」
主人源左衛門、それに争う口実はありません。さっそく人々を呼び集めると、平次は死骸の下、離屋の血だらけの畳をあげさせました。