Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選
野村 胡堂
Leggi 奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.249 caratteri · 62 schermate
万次や市太郎が来たのは、それからまた後だ」
「本当ですか、親分。あの娘が、あの可愛らしい――」
「間違いはないよ。他にお君を刺した短刀を引抜いて、お滝を刺す人間はない筈だ。短刀はお滝の物だ。お滝は太え女だがさすがにお君を殺したところへ、お吉が手燭を持って出て来たので、あわてて短刀を抜かずに逃げたのだろう――証拠はいくらもある。お君の背に刃物の突っ立っているのを見たのはお吉だけだし、下手人の逃げて行くのを見たのもお吉だけだ」
「ヘエ、あの娘がね」
「さア、帰ろうか八、――なに? もう一度お吉の顔を見てくる? 止せよ。ここからではもう遠眼鏡もきくまい、――それじゃ弁慶の親分、跡は頼んだぜ。他の者なら、あんなことを言わないが、弁慶の親分だから、ツイ余計なことまで打ち明けてしまったよ。あとは神様のお白洲にまかせようじゃないか、じゃ」
平次は弁慶の小助に手を振って、御見付の方へ引揚げて行くのです。後からはヒョコヒョコと八五郎が、――初冬の昼下がりの陽ざしはポカポカと首筋を暖めるのでした。