Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Leggi 妖虫 (ようちゅう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.290 caratteri · 239 schermate

Aozora Bunko

両手は警官に掴まれているので、逃げ出すことは思いも及ばなかったが、繩だけはかけられまいと必死の努力をしていた。

「オイオイ、みっともないじゃないか。大悪党にも似合わぬ、未練な真似はよしたらどうだ」

老探偵は単純に悪人共の未練と解して、叱りつけたが、それはただ未練からの抵抗に過ぎなかったであろうか。もっと別の理由があったのではなかろうか。二人の悪人が、最初警官に手を取られた時、妙な目くばせをしていたのを、誰も気づかなかったが、彼等には何か深い考えがあったのではないかしら。

しかも、誰も気づかなかったのは、彼等の目くばせばかりではなかった。実を云うと、さい前から、もっともっと変てこなことが起っていた。無生物が生物の様に動いていたのだ。先刻青眼鏡が「この岩を混ぜて四人だ」と意味ありげにいった、あの張子の岩が、ジリリジリリと、一匹の奇怪な亀の様に這い出していたのだ。匍匐する岩石! なんと前代未聞の椿事ではないか。

暗さは暗し、まさか小道具の岩が這い出そうなどと、常識では想像も出来ない事柄なので、それがいつの間にか竹藪の根元を離れて、老探偵の背後に位置を換えてしまったのを、絶えて知るものもなかった。