Classici giapponesi con furigana
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Leggi 妖虫 (ようちゅう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 120.290 caratteri · 239 schermate
なんという悪魔だ」
桜井氏は地だんだを踏む様にして、くやしがった。
一見まことに子供らしい大蠍の道化衣裳にも、かくして三重の意味がこもっていた。第一は餌食の品子さんを脅え怖がらせ、責めさいなむ為、第二は邪魔者の探偵青年相川守をして丸の内の真中で赤恥をかかせる為、第三は品子さんをその中に隠して、少しも怪しまれることなく、邸内から持出す為。それを助けるに、私設交換局のトリックと、変装警官のトリックとを以てして、殺人鬼のお芝居気たっぷりな計画は、実に見事に成就されたのであった。
さて、桜井品子さんは、あらゆる警戒の甲斐もなく、賊の大奇術によって、遂に誘拐されてしまった。ただ誘拐したばかりで満足する賊ではない。彼は次には、如何なるお芝居と、如何なる残虐とを用意しているのであろうか。
それにしても、麹町外科医院を抜け出した三笠龍介探偵は、一体どこで何をしているだろう。彼のことだ、いずれは常人の思いも及ばぬ神算鬼謀を以て、一挙にして怪賊の正体をあばき、その連類を一網打尽し、相川青年に今度こそはと誓った、品子さん保護の任を果すべく、どこかしら意表外の場所に身を潜めて、機会の来るのを、今や遅しと待構えているのかも知れないのではあるが。