Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Leggi 孤島の鬼 (ことうのおに) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 181.795 caratteri · 359 schermate

Aozora Bunko

この娘は詩人でさえありますね。だが、それにしても、こんなことが、果してあり得るでしょうか。罪の深いいたずら書きじゃないでしょうね」

私は医学者諸戸の意見を聞かないではいられなかった。

「いたずら書き? いや、恐らくそうじゃあるまいよ。深山木氏がこうして大切にしていた所を見ると、これには深い意味があるに違いない。僕はふと考えたのだが、この終りの方に書いてある、窓の下へ来たという人物は、よく肥えた、洋服姿だったらしいから、深山木氏のことじゃあるまいか」

「アア、僕も一寸そんな気がしましたよ」

「そうだとすると、深山木氏が殺される前に旅行した先というのは、この双児のとじこめられている土蔵のある地方だったに相違ない。そして、土蔵の窓の下へ深山木氏が現われたのは、一度ではなかった。なぜと云って、深山木氏が二度目に窓の下へ行かなんだら、双児はこの雑記帳を窓から投げなかっただろうからね」

「そう云えば、深山木さんは、旅行から帰った時、何だか恐ろしいものを見たと云っていましたが、それはこの双児のことだったのですね」

「アア、そんなことを云っていたの? じゃ愈々そうだ。深山木氏は僕達の知らない事実を握っていたのだ。