Classici giapponesi con furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Leggi 完本 たぬき汁 (たぬきじる) di 佐藤 垢石 (さとうこうせき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 133.158 caratteri · 273 schermate
将軍家から瑞蓮寺に対し、七千五百石の扶持と別に五千石の手当てがあった。
そのほかに、諸侯からの付け届けや、袖の下がふんだんにあったから、別当は実に裕福であった。別当には、常に寺侍が勘定方を勤めていて住職自身は決して金に手を触れない。年に二回の霊祭の時に、将軍と増上寺の大僧正を霊廟へ案内すればいいので他に何の役目もなかった。であるから、年中用事がなく遊び暮らした。駕籠に乗っては江戸の市中へ繰り出し、遊びまわった。
それでも、別当へは金が溜まってきて始末に困った。そこで、天下の諸侯に盛んに金を貸しつけることをはじめたのである。勝手元不如意の殿様は競って別当のところへ金を借りにきたのである。徳川中世以後は、まことに貧乏な大名が多かった。貧乏でないまでも、表面貧乏を装い幕府の手前をごまかすために、別当のところへ金を借りにくる大名がいくらもあったのである。
有章院の別当瑞蓮寺は、昔の寺境から移って現在有章院の北側地続きにある。筆者はこのほど瑞蓮寺を訪れた時、住職の絲山氏からいろいろの宝物を見せて貰った。瑞蓮寺には昔から山のように、将軍家から下された宝物があった。