Classici giapponesi con furigana
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ちいさきりょうしん
小さき良心
Leggi 小さき良心 (ちいさきりょうしん) di Kajii Motojirō (梶井 基次郎) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5366 caratteri · 11 schermate
Dは東京で寂しがっている。俺の留守の下宿へまたセンティメンタルな手紙がきているにちがいない、早く返事をかいてやらねば可哀そうだ。
性のよくない男と喧嘩をして街をさまよった挙句E子の家の前までやって来た。君が胸を躍らせながら俺と毎晩あるいたあの眼鏡屋の通りを偶然今歩いてると書いてやったらどう思うだろう。あの事件があって以来DはE子を憎んでいる。自分がE子の家の前を通るのは、もしE子や家の人がこれを知ったら、Dに変に気をまわすかも知れない。しかし通らなければならない。俺は散歩をしているんだ。杖をついて散歩だ。真直ぐあるいているのだ。
巡査があるいてくる。これがさきの巡査だったら怪しく思うだろう。何しろ俺は散歩をしているんだ。
道は暗く空には星が一面にちらばっている。東へ曲った時東山の上に蠍の尾が美しく見えた。道は一すじに……(空白)
俺はあるいている。燦爛とした星の下を。昂奮と怖れと苦悶に圧せられながら。ひっそりとした暗い町を今人間の形をした苦悶が火照って行き過ぎるのではないか。
だが蒼い顔をした学生が散歩しているとしか見えないのだ。
眼蓋がひくひく痙攣する。