Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

Leggi 山の憶い出 上 (ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)) di 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 284.014 caratteri · 565 schermate

Aozora Bunko

釜沢は立派な沢だと思ひ候。夏天幕を張り、西沢と東沢の上流に魚釣りがてら遊び度相成候。西沢はたしかに登れるとのことにて、其途中には束沢のものより遥に大なる池の如き釜がある由に候。貴兄御一行の泊られし東沢の釜は、土人はホラノ貝と申候。釜がホラ貝に似てゐる為だとかいふことに候。釜沢の上流は所々雪に埋められ、木賊山の頸あたりは大石楠の密叢の中を雪をふみ込んで登るのが困難に有之候。然し木賊山へ登る尾根は比較的なだらかにて、案外楽を致し候。甲武信の信州側は小舎まで全く雪に封じられ、戦場ヶ原の一時間行程の処まで所々に残雪有之候。東沢は釜沢の途中まで新緑滴るが如く、石楠、つつじ、日蔭つゝじなど美しく、釜沢では桜花が満開に有之候ひし。

行程は廿三日(五月)飯田町夜行。廿四日午前四時半塩山出発、午前八時天科着(広瀬庄太郎を雇ひ)東沢の小舎泊り。廿五日釜沢を上り、木賊甲武信を経て梓山泊。廿六日午前五時三十分梓山発、日野春に至り、午後三時五十四分の上り汽車に乗りて、午後十時少し過飯田町着。帰宅。

又河原を辿り始めた。東沢を遡るのはこれで三度目である。初ての時は何処迄も河原を辿ろうとして大困難をした。