Classici giapponesi con furigana
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いけぶくろのみせ
山之口貘詩文集
山之口 貘
Leggi 山之口貘詩文集 (いけぶくろのみせ) di 山之口 貘 (やまのくちばく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.477 caratteri · 93 schermate
相手の方ではあきらめているにしても、またもういらないといわれるとしても、原稿を持って行っての上でなら、こちらもあきらめがつくわけで帰京のあいさつを後回しにしてその原稿をまず書くことにしたのである。
しかし、六、七枚書いたが、気にいらないので、別にまた書いたら十枚位になってしまったがそれも読み返してみると、どうもおもしろくないので、また別に書き出したのである。それがまたなかなかすすまないのである。書き上げ次第、帰京のあいさつも出すつもりで、これは印刷もでき上っていて、机の上で出発を待っているのであるが、ぼくの原稿はまだできないのである。
そこへ、本紙のY氏があらわれた。仕方がないので、机の上のあいさつ状を一枚手渡したのである。やがて、「随筆」を、とのことなので、一信の原稿も書かないうちに沖縄のことかとおもって尻込みしたが、まあ最近の心境みたいなものというわけなのであった。
(「産経新聞」一九五九年二月二七日)