Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
Leggi 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) di Nakajima Atsushi (中島 敦) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.608 caratteri · 84 schermate
此処で七、八人の島民船客が椰子バスケットを独木舟に積込んで下りて行ったのと入違いに、ここからパラオへ行こうとする十人余りが同じような椰子バスケットを担いで乗込んで来た。無理に大きく引伸ばした耳朶に黒光りのする椰子殻製の輪をぶら下げ、首から肩・胸へかけて波状の黥をした・純然たるトラック風俗である。
一時間ほどすると、警官と巡警とが船に戻って来た。ナポレオン配流のことを島民らに言って聞かせ、その身柄を村長に託して来たのである。
出帆は午後になった。
例によって浜辺には見送りの島の者がずらりと並んで別を惜しんでいる。(一年に三、四回しか見られない大きな船が発つのだから。)
陽除の黒眼鏡を掛けて甲板から浜辺を眺めていた私は、彼らの列の中に、どうもナポレオンらしい男の子を見付けた。オヤと思って隣にいた巡警に確かめて見ると、やはり、ナポレオンに違いないと言う。大分離れているので、表情までは分らないが、今はもうすっかり縛めを解かれて、心なしか、明るく元気になったらしく見える。隣りに自分より少し小柄の子供を二人連れ、時々話し合っているのは、既に――上陸後三時間にして早くも乾児を作ってしまったのだろうか?