Classici giapponesi con furigana
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あらし
嵐
島崎 藤村
Leggi 嵐 (あらし) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.007 caratteri · 108 schermate
」
先輩の一言一行も忘れられないかのように、次郎はそれを私に語ってみせた。
いよいよ次郎の家を離れて行く日も近づいた。次郎はその日を茶の間の縁先にある黒板の上に記しつけて見て、なんとなくなごりが惜しまるるというふうであった。やがて、荷造りまでもできた。この都会から田舎へ帰って行く子を送る前の一日だけが残った。
「どっこいしょ。」
私がそれをやるのに不思議はないが、まだ若いさかりのお徳がそれをやった。お徳も私の家に長く奉公しているうちに、そんなことが自然と口に出るほど、いつのまにか私の癖に染まったと見える。
このお徳は茶の間と台所の間を往ったり来たりして、次郎の「送別会」のしたくを始めた。そういうお徳自身も遠からず暇を取って、代わりの女中のあり次第に国もとのほうへ帰ろうとしていた。
「旦那さん、お肴屋さんがまいりました。旦那さんの分だけ何か取りましょうか。次郎ちゃんたちはライス・カレエがいいそうですよ。」
「ライス・カレエの送別会か。どうしてあんなものがそう好きなんだろうなあ。」
「だって、皆さんがそうおっしゃるんですもの。――三ちゃんでも、末子さんでも。