Classici giapponesi con furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Leggi 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 365.120 caratteri · 728 schermate
と、長さ五分に足らぬ小さな草が、邦之助の首筋に吸い附いて、皮の下に、青い細い根を網のように張っているのを発見した。白い茎の中に一すじ赤く血を吸い上げているのが見える。その血を受けて、毒々しい真紅な花が今や咲きかけているのだ!
これぞ話に聞いた死に花である。
大変! 一刻も早く!
というので、供の男はそのまま近所の町医へ走り、ほかのひとりがいろは屋を呼びに日本橋浮世小路をさして駈け出した。
たびたび来てもくるたびにむだ
日本橋の浮世小路である。
出もどりの姉おこよが出しているいろは寿司の奥の一間。
暑くなりかけた陽ざしを避けて、文次と安兵衛が話している。文次はいま、御用帳を読みおわったところらしい。膝に帳面が載っかっている。
「なあ安、そこでだ――」
と文次が安に鋭い一瞥をくれた。
「へえ」
なぜか御免安はおどおどしている。
「お前がお蔦をつけたことを今までおれに隠していたかと思うと、おらあ正直いやな気がするぜ」
「へえ」
といったきり、すぐとごめんやすとやるわけにもゆかず、安兵衛ことごとく恐縮の態だ。
「耳にゃ痛かろうがいうだけあいうつもりだ」文次がつづける。