Classici giapponesi con furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Leggi 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.946 caratteri · 34 schermate
しかし、どちらが落を取るかは互いの腕次第」
重右衛門は、いよいよ以て苦ッ面になり、
「腕たア、撞木の腕のことか。その腕じゃ、ゴーンと撞いても碌な音は出なかろう、何を吐かしやがる。……まア、そんなことはどうでもいいや。おい、御出役、お前のくるのを今迄痺れを切らして待っていたんだ。顔の揃ったところで、早速、改めにかかろうじゃねえか」
「おだてちゃいけません。あっしは御出役でも何でもねえ、あなたとちがって、ただの御用聞。下調べは如何にもあたしが手掛けますが、何といってもこんな稀有な事件。この象を腑分したら、どんな化物が飛び出すか知れたもんじゃねえ、御出役のこないうちに軽率に象に手をつけるわけにはゆきません」
象のそばに寄って、じぶんの身体を柵にして、油断なく立構えているところへ、ドヤドヤと北番所の出役。
与力小泉忠蔵以下、控同心神田権太夫、伝兵衛の下ツ引、目ッぱの吉五郎、一名目ッ吉、御用医者の田沢菘庵、ほかに、追廻しが六人。物々しい出役。
余談だが、神田権太夫というのは、後年、例の谷中延命院の蓮花往生。尻の下へ鏡を敷いて蓮の花の中へはいり、下から槍で突かせて大見得を切ったあの名同心。