Classici giapponesi con furigana
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あきばしょから
平野零児随想集 らいちゃん
平野 零児
Leggi 平野零児随想集 らいちゃん (あきばしょから) di 平野 零児 (ひらのれいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.838 caratteri · 48 schermate
所が、九月などは流行の赤字で、大工から困りましたなア、といわれた。
外から見ると、これだけ書けば、いくら僕でも、五十坪五千円位の家は、訳なく建つだろうと――それは大いに尤もである。しかし“あれだけ多くかけば”という、その前提が大いに間違いである……」
と、死の数カ月前に「家が建たん」という随筆で彼はこんなふうに嘆じてもいる。
また「五間で狭いから、山の上に、もう一つ、私の本当の書斎を建てるつもりで、設計をしておいたが、この硝子窓の窓ワクだけが、何んと意地悪く出来上ってきた。建築上、ステール、サッシという名の、ショーウインドウの硝子をそれにはめて、所謂ドライコンストラクションという最新様式の建築であるが……」
などと「家の事」のなかにも書き「このワクが千二百円。口惜しいから、門の代りに、山の下から上まで、このワクを建て、
“どうだ、家は小さいが門だけは八つもあるぞ”
と、一つの門を、菊池寛に名をつけて貰って“この門を潜ると、金ができる”次の門を潜ると“女が惚れる”久米の門は“家庭円満”総称して“八門遁甲”諸葛孔明の陣構えみたいなものだ。
書いていると面白いが、建つ見込もない洋館の窓ワクだけができ上ってきたなどとは、相当に憂欝なものだ……」