Classici giapponesi con furigana
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あきばしょから
平野零児随想集 らいちゃん
平野 零児
Leggi 平野零児随想集 らいちゃん (あきばしょから) di 平野 零児 (ひらのれいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.838 caratteri · 48 schermate
丹波篠山
「あなた、お国は?」
と聞かれる度に、私はちょっと自分で苦笑し乍ら、ためらうような調子で答える。
「丹波篠山ですよ」と、
別に丹波篠山で生れたからとて、少しも卑下する理由はない、それなのに、ついこんな調子になるのは何故だろう。
丹波篠山は、成程山間の都会だ。しかし日本のような山獄が、全土の脊骨となって貫いているような地形の国では、山間の都市や村落は無数にある。篠山だけが山間の部落ではない。然もわが篠山は、近畿と山陰地方とに跨がる、丹波、丹後、但馬の三丹地方中での、盆地に拓けた都市、旧城下町で、京都が王城であった頃の、王城に近い都市でさえあった。
それなのに、丹波篠山だというと、ニヤリと笑う人もある。そのニヤリには、さげすむとまではいかぬが、稍からかい気味なものを含んでいる。日本の代表的な山家と思い込んでいる人が多いからである。戦前の第四師団の七十聯隊があった頃は、その管下の近畿地方の青年は、ここで軍隊教育を受けたから、篠山は知っている。それ以外は、ここを郷土とする者以外には、余りその土地さえ踏んだ人は尠ない。それなのに、丹波篠山の名は大袈裟にいえば天下にとどろいている。