Classici giapponesi con furigana
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こうふくのとり
幸福の鳥
小川 未明
Leggi 幸福の鳥 (こうふくのとり) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3219 caratteri · 7 schermate
寒い、北の方の小さな町に、独り者の男が住んでいました。べつに不自由はしていなかったが、口癖のようにつまらないといっていました。
「もっと、おもしろく、暮らされないものかな。」と、知った人にあうごとに、たびたびもらしていました。
また、同じ町に、かわったおじいさんが、住んでいたのです。このおじいさんは、昔の古い本を見ていました。なんでも、当世のことよりか、昔のことが好きで、古い本に書いてあることを信ずるというふうでした。そして、いつも、縁の太い大きな眼鏡をかけていました。
「人間の造った、機械には狂いがあるが、お日さまのお歩きなさる道にちがいはない。」といって、おじいさんだけは、日時計を置いて、時刻を見たので、万事、おじいさんのすることはそういうふうだったのです。
* * * * *
ある日のこと、男が、このおじいさんに向かって、いつものように、さもつまらなそうな顔つきをして、
「こう毎日、空が曇って、陰気ではしかたがありません。おじいさん、なにか、愉快な幸福の身の上となることは、できないものでしょうか。」と、たずねたのであります。