Classici giapponesi con furigana
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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
Leggi 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.621 caratteri · 195 schermate
要するに、主たる者は父親の由之氏ですよ。なぜならば、長男公一の妻女由子、目下は由之氏の夫人が妾のようなものですからね。この関係が、公一君の生前から有ったことは、町では相当知られていたのですよ」
「由之氏の正夫人は?」
「とっくに死んでいます。バアの女将や芸者などを妾にしていたこともあるし、今もそうかも知れませんが、その方面では、今でも壮者をしのぐものです。尤も、腕力の方も、今でも相当の猛者ですがね」
三村刑事は相当の時間がすぎてから、自転車でやってきた。
「ちょッと用があって、遠出しておりまして、おそくなりました」
彼は私の顔を見て、思いだしてニコニコ挨拶した。さすがに刑事というものは、記憶のよいものである。
「実は倉田公一事件のことで、巨勢さんがわざわざ情報をもたらしてくださったんだがね」
と、大矢捜査主任は、丹下左膳現代版帰還のこと、彼が犯人を見て知っていること、それらの事情を説明した。
「そうですか。私も、あの一件のアリバイについて、目下サグリを入れかけているのですが、安彦氏がハッキリ犯人を見たとすれば、然し、なぜ、応召の前に言わなかったのだろう?」