Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

Leggi 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.621 caratteri · 195 schermate

Aozora Bunko

巡査は切なそうにモトとスミ子の顔を見た。モトとスミ子も切なそうに何か訴えそうであったが、大矢警部はクルリと背を向けて、熱心に屍体を調べはじめた。待機していた警察医と鑑識係が、活動をはじめる。死因は射殺。戸外から射たれており、ガラス窓に弾の通過した孔が三つある。二弾は胸部に、一弾は腰部に射ちこまれていた。

「被害者は寝床にはいって本を読んでいたんですな。犯人は外から声をかけたらしい。カーテンはおろされていない。窓には内側から鍵がかゝっています。被害者は本を伏せて起き上り、窓際まで来たところを、射たれたのですね。犯人はすくなくとも窓から一米半、二米以上はなれて発射したと思いますが」

三村刑事が言った。大矢警部も窓をメンミツに調べていたが、

「君は爆風のことを考えているのだね」

「えゝ、まア、そうです。一米半以内だったら、ガラスが破れると思いますが。もっとも、このガラスは、厚い。それにしても、爆発の力はうける筈だ」

「それは実地にたしかめてみれば結論はでるだろう。あした、ピストルを窓の外からブッ放してみることさ」

部屋の造りは洋風、洋窓であったが、内部は畳が敷かれている。