Classici giapponesi con furigana
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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
Leggi 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.621 caratteri · 195 schermate
美津子の部屋からは、待ってましたとばかり色々の物が出てきたが、まだピストルだけは出てこないな」
「案外あの部屋から出てきますかな。ひとつ、探させてみましょう」
三村刑事はちょッと色めいて、巡査をつれて探しにでかけたが、やがてとゞいた報告は、そこにもピストルがなかった、ということであった。
「すると、まア、ピストルは邸内にはなさそうですな」
と巨勢博士が私に言った。苦笑をうかべているところを見ると、彼にも一向にこの事件の糸口がつかめないらしかった。
「どうして、邸内になさそうなんだい」
「わざわざ自分の部屋へ兇器を持って帰りやしませんや。現場へ落っことして行って悪いという定石もありませんのでな。すると、どうも、バカに、簡単メイリョウになりやがる」
博士はウンザリして、背伸びをした。
「犯人は外部かね」
「まア、ピストルが出てこなければね。しかし、遠いところへ、ピストルを隠して戻ってくることが出来るかどうか、まア、ひとつ、これを先生の宿題に、考えてみて下さいな」
ニヤリと笑って意地のわるいことを言う。
「とにかく犯人は、内部でイタズラをやってるんですからな。美津子さんの部屋の中へ安彦氏の部屋のカギが投げこんであったり、ね」