Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんぞうとうなん
心臓盗難
海野 十三
Leggi 心臓盗難 (しんぞうとうなん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.434 caratteri · 21 schermate
「た、助けてあげましょうが、一体あなたはどうした状況の下にあるんですか。どこの病院から出て来られたんですか」
袋探偵は顔を真赤にして訊いた。
「病院……病院へ、これから行きたいのだ。早く連れてってくれ」
「ごもっともです。しかし一体あなたはどういう事情でこのような軒下に藁蒲団を敷き、そして……」
「人殺しッ!」若紳士は意外な叫声をあげた。
「ええっ。わしは君を殺すつもりはない」
「盗まれたッ。盗まれちまったんだ、僕の心臓を盗んでいきやがったんだ」
「なに、心臓を盗まれた。それは容易ならぬ出来事だ。あなたは心臓を盗まれたというんですね。ほう、昂奮せられるのはごもっともですが、どうか気を鎮められたい。そんなばかなことがあってたまるものか」
「早く僕の心臓をかえせ。僕は死んじまう……」
「ははあ、察するところあなたは“ベニスの商人”の物語に読み耽けられたんだな。心配はいらんです。ここにはシャイロックは居ませんし……」
「ああ僕は死ぬ、心臓がなくなっては……」
「それがあなた真理に反しているのですよ。いいですか、およそ人間たるものが、心臓を失ったら、立ち処に死んでしまうでしょう。