Classici giapponesi con furigana
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しんぞうとうなん
心臓盗難
海野 十三
Leggi 心臓盗難 (しんぞうとうなん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.434 caratteri · 21 schermate
ああ、神様。いや悪魔でもいい、それをやってくれるなら……」
と、かの気の毒な若紳士は、心臓を奪われた人の声とは思われない張りのある声で述べたのであった。
袋探偵は困惑のどん底になげこまれた形であった。
しかし彼は、かねてそのどん底というやつにぶつかると同時に反作用的に元気を盛りかえす習慣のある人物だったので、どん底に叩きつけられるが早いか、たちまち怒牛のように奮い立った。
もっとも、このときは、翻然奮起すべき一つの素因のためにお尻をどやされたのである。それはどういうことかというと、この奇怪なる心臓盗人の下手人は、かの烏啼天駆めの仕業に違いないと悟ったからである。烏啼天駆めこそ、袋探偵の常に血を逆流させるはげしき相手だったから。
図星の大犯人
「ほら、この通り。この青年紳士安東仁雄君の心臓は、きれいに切り取られてしまって、あとは穴があいているのです」
袋探偵は、あれから早速通報して呼び迎えた検察当局のお役人衆に説明をつけているところである。
「生きている人間の心臓を芟除するなんてことは、かの憎むべき怪賊烏啼天駆めの外に、何人がかかることをなし得ましょうか。