Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かいじんにじゅうめんそう

怪人二十面相/少年探偵団

江戸川 乱歩

Leggi 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 212.130 caratteri · 422 schermate

Aozora Bunko

やがて、一時、二時、むかしのことばでいえば、丑三つ時です。もう電車の音も聞こえません。自動車の地ひびきもまれになりました。昼間のさわがしさというものが、まったくとだえて、都内の中心の商店街も、水の底のような静けさです。

ときどき、板戸の外の廊下に、人の足音がします。寝ずの番の店員たちが、時間をきめて、家中を巡回しているのです。

店の大時計が三時を打ちました。それから、十時間もたったかと思うころ、やっと四時です。

「おお、もう夜明けだ。二十面相め、今夜は、とうとうあらわれなかったな。」

そう思うと、大鳥氏は、にわかにねむけがさしてきました。そして、もう大じょうぶだという安心から、ついウトウトねむりこんでしまったのです。

どのくらいねむったのか、ふと目をさますと、あたりはもう明るくなっていました。時計を見れば、もう六時半です。

もしやと床の間をながめましたが、大じょうぶ、大じょうぶ、黄金塔はちゃんとそこに安置されたままです。

「どうだ。いくら魔術師でも、この部屋の中までは、はいれまい。」

大鳥氏は、すっかり安心して、「ウーン」と一つのびをしました。そして、腕をもとにもどそうとして、ヒョイと左のてのひらを見ますと、おや、なんでしょう? てのひらの中がまっ黒に見えるではありませんか。