Classici giapponesi con furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate
夜の更けたせいか、一瞬、寒む寒むとしたものを感じた私は、ほっと重い溜息を落したのと共に、鈍い音をたてた柱時計に気がついた。
『――じゃ、失礼します、どうも大変お邪魔してしまって……』
嗄れた咽喉から咳払いと一緒にいった。
『おや、そうですか』
そういって、その男も気がついたように上げた顔は、思わずドキンとするほどの殺気を持って歪んでいた。その血ばしった眼、心もち紅潮させた蒼黒い皮膚の下には、悪鬼の血潮が脈々と波打っているかのようであった。
私はその時確かに彼の周囲に慄然とするような鬼気を感じた。
(この私でさえ、あの時は一思いにネネを殺して自分も死のうか、とすら思ったのだから)
と、この男が、今抱いているであろう血腥い想像の姿が私にはアリアリと写るのであった。
そして又、気の弱い私には、到頭それは実行出来なかったけれど、この、狂気染みた男なら、或はそれをやってのけるかも知れない、というありそうな怖れに、思わず胸の鼓動がどきどきと昂まって来るのであった。
そしてそれが、このネネを囲んだ三人の間の、宿命なのかも知れぬ、とすら思われた。
――然し、その男は、思ったより落著いた口調で、