Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あしのうら

怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像

蘭 郁二郎

Leggi 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) di 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.233 caratteri · 223 schermate

Aozora Bunko

『や、どうも遅くまで引止めてしまって、却って済みませんでしたね、もうお休みですか――』

と、ゆっくりいって、淋しく笑った。

『いや――、どうも近頃少しも寝られなくて閉口しているんですよ』

私も、さり気なく答えて、又タバコを咥えた。

『そうですか、それは困りますね、こういう薬があるんですが、飲んでみませんか、よく利きますよ』

そういうと、その男は、机の抽斗から名刺を出して、その裏に、すらすらと処方を書いてくれた。受取って表てをかえして見ると、そこには「医師、春日行彦」とあった。

私は彼から懐中電燈を借りると、危なっかしい小径を分けて、町へ帰って来ながら、まだ起きていた一軒の薬局へ寄って、

『この薬をくれたまえ――』

といってから、

『この薬の中には毒になるようなものはないね』

と確め、

『ございません、神経衰弱の薬として、立派な処方と思います』

そういった薬剤師の言葉に、あのゾッとするような顔は、ネネ一人に向けられたものだったのか、と頷かれた。

尤も、私は遂に、その薬には手をつけず、アダリンの売薬を買って済まして仕舞ったのだが……。

四

翌日。私は昨夜借りて帰った懐中電燈を返すのを口実に、春日の家へ行って見た。