Classici giapponesi con furigana
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きょうふじょう
恐怖城 他5編
佐左木 俊郎
Leggi 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.735 caratteri · 290 schermate
敬二郎が、前のほうへひと足踏み出しながら訊いた。
「おれらが、そんなことを知るかい?」
「でも、きみたちはいまそこから出てきたじゃないか?」
松吉が敬二郎に代わって言った。
「そんなこたあこっちの勝手だ」
「きみたちはそれじゃ、正勝の奴を隠そうとしているんだな? 庇っているんだな?」
「庇ったら悪いか?」
開墾地の人たちは掴みかからんばかりに殺気立っていた。
「正勝を出せっ!」
平吾は鉄砲を突き出しながら叫んだ。
「てめえらの指図なんざ受けねえ」
「指図を受けねえと?」
「受けねえとも」
「そんなことを言わないで、用事があるんだから出してくれないかなあ」
敬二郎は言葉を和らげて言った。
「用事? 何の用事だ?」
正勝はそう叫びながら、鉄砲を構えて路上へ出てきた。
「正勝くん! きみはどうして逃げたりなんかするのかね?」
「用事を聞こう?」
「きみは浪岡を、どこへやったのかね?」
「そんな用事か? そんなことにゃあなにも、返事をしようとしまいとおれの勝手だ」
「正勝くん! それは少し乱暴じゃないかなあ? 落ち着いて考えてみてくれ」
「森谷家の財産は現在だれの財産でもねえんだ。宙に浮いている財産なんだ。